羽田のハブ空港化に賛成

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空港

昨日からマスコミでは前原国土交通大臣が羽田をハブ空港化する意向を示したことについて報道がされています。このことについて、千葉県の森田知事や大阪府の橋本知事は強い懸念を表明しています。もしも羽田空港がハブ空港化されてしまうと、成田空港や関西空港を離発着する飛行機の数が減って地元の経済効果が薄れてしまうことになるからです。

もともとは羽田空港が日本の玄関として国際便も国内便も乗り入れていました。しかし、羽田空港の離発着の枠には限りがあり、成田空港が建設されることになります。この成田空港の建設にあたっては千葉県の地元では大きな犠牲をはらっています。当初、成田空港の交通の便は悪く移動も大変でしたが、道路網や鉄道網が改善されてそれなりにアクセスは良くなってきました。しかし、羽田空港と比較すると交通の便では成田空港は絶対的に不利です。


それに加えて、現在建設中のD滑走路が完成することにより、年間の発着能力が従来の29.6万回から40.7万回まで引き上げられることになります。これだけ増えると、現在は成田で受け入れている国際便の一部を羽田発着に振り返ることが出来るようになります。これをきっかけにして、各方面からの国際線の飛行機を集めて、隣接する国や国内の他の空港へ乗り継ぎを行うことが出来るハブ空港としての機能を強化しようというのが今回の前原国土交通大臣の発言の主旨になります。

羽田空港自体にもいくら海上に飛行場があるとはいえ、近辺の住民の騒音問題はあります。滑走路が増えたり24時間化された場合にはこの騒音問題を解決しなければいけません。今回の前原大臣が打ち出した構想も簡単に進むわけではないかもしれません。

空港の便利さから考えると、乗り換えの容易さを考えると、国際便や国内便が成田、羽田、関西といった空港に分散されるよりも、可能な範囲で一つの空港に集めた方が、頻繁に発着することが出来るようになるため利用者にとってみれば便利になるような気がします。しかし、羽田のようなアクセスが便利な空港に集中すると、羽田離発着便の人気は増してディスカウントチケットの値段は高めになって、不便な空港を離発着する国際便のディスカウントチケットは値段が安くなるようなことも出てくるかもしれません。

アメリカのサウスウエスト航空のようにハブアンドスポーク方式をあえて採用せずに、中型機を直行便で運航する形式にこだわる会社もありますが、日本では今のところは、ハブアンドスポーク方式がほとんどのように見えます。

東京に住んでいるためそう感じるのかもしれませんが、成田と羽田に機能が分散するのはやはり不便だと思います。もしも羽田に発着陸の枠が増えるのであれば、この増えた枠は是非めいっぱい使って飛行機を飛ばしてほしいと思っています。

【2019/10/18追記】

東京オリンピックの開催時期が近づいています。羽田空港は各ターミナルの機能拡張と大型施設の開業により、24時間眠らない空港になってきました。国際線の増便に向けて、国内線第二ターミナルの拡張工事も行われていて、2020年3月29日からはANAの国際線の一部が発着するようになります。

また、現在の国際線ターミナルは第三ターミナルと改称されることも決まっています。さらにこのターミナルから直結する形で1717室の巨大ホテルに、温浴施設、パンゲットルーム、会議場などが併設された施設もできます。

羽田空港発の国際線は50往復100便が拡大されて、今まで直行便がなかったロシア、インド、イタリア、トルコ、フィンランド、スカンジナビアへ羽田からノンストップで飛ぶことができるようになります。

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