鉄の大わらじで有名な「子の権現 天龍寺」でお参り

 国道299号線を使って秩父に行くことが多いのですが、いつも「子の権現」という看板が気になっていました。武蔵野観音32番札所、関東百八地蔵尊十番札所に指定されています。

 今回、年末に秩父に行った際、青空が広がっていて山の上も見晴らしがいいだろうと思い、子の権現へ行ってみました。国道299号線から細い道に曲がって約5kmほど走ったところにあります。

〒357-0214 埼玉県飯能市大字南461
TEL.042-978-0050(代) FAX.042-978-0052

 公共交通機関で行く場合は、西武秩父線「吾野」「西吾野」から徒歩約90分(ハイキング道)
、西武池袋線「飯能」または西武秩父線「東飯能」からタクシーで約40分の場所です。山の上なので登り坂になります。

 クルマのすれ違いができないような場所が多いので、運転には注意が必要です。あまり人家がないような一本道を上っていくことになり少し不安ですが、やがて山の頂上付近に近づくにつれて、そろそろ着きそうな感じがしてきました。ただ、ガードレールは崩壊していたり、道のメンテナンスはあまりおこなわれていないようです。

 すると、舗装された広場のような場所に出ました。特に駐車場の表示が無かったので、もう少し車で先に向かってみると分岐点のようなところに出て、参道は一般車は進入禁止の表示があり、少し戻ったところにある屋根付き駐車場を使うように書かれていました。屋根はありませんでしたが、先ほどの舗装されていた広場が駐車場だったようです。

 この駐車スペースからの眺めがとても良かったです。

子の権現からの眺め

子の権現への道

地蔵さん

 参道前の道は関東ふれあいの道に指定されていました。奥武蔵の古刹(こさつ)を訪ねる道です。

関東ふれあいの道の案内板

 子の権現の案内板がありました。

一般には子の権現の名で親しまれているが、正しくは大鱗山雲洞院天龍寺と呼ぶ。天長9年(832)子の年・子の月・子の日・子の刻に生まれ、湯殿山で徳をつんだ子の聖が草ぶきの家を建てたところで、弟子の恵聖上人が聖人をまつったのがこの寺である。

子の権現の案内板


子の権現

子の権現

 仁王様が立っています。仁王門の中に立っていることが多いと思いますが、こちらは仁王像がそのまま立っているので迫力があります。昭和十一年に造像されました。

 この日は空気が澄んでいて遠くの山までよく見えました。


子の権現

  本坊は江戸時代末期に建てられたものです。屋根は杉の皮で何層にも葺かれています。


 こちらでは本尊様へ履物を奉納して願をかける習わしがあります。

 こちらは夫婦下駄です。

 こちらのワラジは重さが2トンもある日本一の鉄ワラジです。


 子ノ権現縁起には「魔火のため腰と足を傷め悩めることあり。故に腰より下を病める者、一心に祈らば、その験を得せしめん」とあります。こちらは足腰守護の神仏として広く信仰を集めています。

 したがって、足腰の調子が良くない人をはじめとして、昔は人力車、荷車関係者、農林漁業従事者、相撲力士、陸上競技・野球・サッカー・バスケット・スポーツサイクルなどのスポーツ関係者、トレイルラン・ハイキング愛好者などが年間を通じてお参りにきます。

 総けやき造の旧本堂は昭和56年に落雷により焼失してしまい、その後二年後に再建されました。

 本堂左側には美和観世音菩薩像があります。

 本堂の裏手から見晴らし場に向かってみました。山頂には鐘つき堂があります。


 遠く、東京スカイツリーまで見ることが出来ます。

 私たちのようにクルマで参拝に来た人のほか、自転車で来た人や登山服姿の参拝客もいました。交通の便は非常に悪いところですし、また年末の朝9時前という時間にもかかわらず、かなりの参拝客がいて驚きました。

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