10月最後の日曜日に神奈川県にある生田緑地に行きました。西口駐車場にクルマを停めて岡本太郎美術館の方向から東口に向けて歩きました。途中、関東ローム層崖崩れ実験で犠牲になった方々の慰霊碑の横を通り、鬱蒼と茂った森の中を歩いていくと、広場が見えてきました。
青少年科学館は宙と緑の科学館へ
その広場の向こう側に青少年科学館があるはずです。青少年科学館の前にはD51型蒸気機関車が展示されていました。
1D1加熱テンダ型機関車です。1D1というのは動輪の前の車輪が一つ、動輪が4つでAから数えてD、そして動輪の後ろに車輪が一つという構成を指します。テンダ型とは炭水車が機関車とは別になっているタイプです。機関車自体に水と石炭を積むのはタンク式機関車です。昭和15年4月に日本車輌製造株式会社が作った蒸気機関車で、北陸線、山陽線、山手線などで活躍しました。昭和45年に鶴見機関区で廃車となったあと、翌年にこちらで展示されることになりました。国鉄大宮工場で解体されたあと、30トントレーラー3台、8トントラック4台に荷物をのせて運搬しました。
機関車とは別にスハ42-2047一般座席客車も展示されています。日本車輌製造株式会社が昭和23年に製造した車両で常磐線および東北線を使って上野〜青森間で利用されていました。約37年間で555万キロも走っています。普通の自動車であれば長くても20万キロほどしか使わないので、鉄道車両は長持ちだと思います。この客車は昭和60年3月に水戸機関区で廃車となって、大宮工場で改装されたあとに川崎市宮前区の梶が谷貨物ターミナルへと回送されて、こちらには40トンのトレーラーで運搬されていました。
昔の青少年科学館に入ろうと思ったのですが、こちらは事務棟になっているという表示がありました。横を見てみると、大きな新しい建物があります。どうも、新館が出来上がったようです。宙と緑の科学館と書いてありました。
青少年科学館ができたのは、昭和46年でしたので、かれこれ50年近くが経過しています。かなり設備が老朽化したこともあるので、たてものを新たに作ったのでしょう。
建物の中に入ってみると、展示室は無料で、プラネタリウムは有料となっているようです。プラネタリウムは大人400円、高校生、大学生、65歳以上は200円、中学生以下は無料です。
今回は無料の展示エリアだけを見ました。入口から入って左側には、プラネタリウムの投影機が置いてありました。昔、青少年科学館の時代に利用していたものでしょう。大きく、「GOTO」と書いてありました。以前、渋谷にあった五島プラネタリウムの五島なのでしょう。
建物の中には喫茶コーナーもあります。メニューや価格は岡本太郎美術館にある喫茶コーナーと似ています。もしかすると、同じ系列なのかもしれません。
展示エリアは明るくてとてもきれいです。主に生田緑地周りの地層や植物、動物などが展示、解説されています。
新しい建物の奥に以前まで青少年科学館として使われていた建物が残っています。この建物にも屋根にドームがありますので、昔はプラネタリウムがあったことが判ります。
コメント