郷土の森公園の交通公園の近くにはいくつかの保存車両が展示されています。一つは日本の蒸気機関車の代名詞とも言っていい、D51型の蒸気機関車です。デコイチの相性で親しまれました。昭和20年までに全部で1115両も作られています。
動輪の数が片側四つ、ABCDで四つ目はDなので、Dが型番になっています。動輪の数が少なくて直径が多いとスピードが出ますので客車牽引用です。C62などがこれにあたります。一方で動輪の直径が小さくて数がたくさん付いていると馬力が出ます。D51はちょうど中間の位置づけで客貨両用で用いられました。
こちらの296号機は国鉄の発注で昭和14年に製造されたと案内板に書かれていました。新潟、長野、東京、仙台、秋田の各鉄道管理局に配属されたそうです。最後は東北の奥羽本線で活躍しました。
川崎重工業株式会社の子会社にあたる川崎車輌で製造されました。
運転席から前方を見る際には丸い小さな窓からしか見ることができません。
各種のバルブ等が所狭しと並んでいます。
続いて隣に展示されているEB101型電気機関車を見学しました。D51の後ろにあります。
残念ながらメーターなどの計器は破壊されていました。
最初は電気機関車ではなく、蓄電池機関車だったのだそうです。型番も違って、AB10でした。日本の国有鉄道で初めての蓄電池機関車で東北本線の王子と須賀の間で貨物輸送に使われていました。この貨物線の近くには危険物(陸軍の火薬製造工場)が貯蔵されていたので、蒸気機関車が使えなかったのだそうです。
凸型の可愛らしい電気機関車です。作られてから廃車まで東京機関区、田端機関区に配置されていました。昭和46年まで使われていました。
大日本人造肥料(現・日産化学工業)の専用鉄道、東北本線の支線にあたる通称「須賀線」で使われていました。
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