中学生くらいのときに鉄道模型を集めていた時期があり、そのときに積水金属という会社のことを知りました。Nゲージという鉄道模型を扱っている会社です。歴史を調べてみると、1957年に東京都文京区関口水道町で創業、この創業の地名から関水という名前をつけたのだそうです。積水金属は新宿区にショールームがあります。ショールームを見学したときのレポートはこちらで紹介しています。
この積水金属が鶴ヶ島に新しい工場を建設し、その工場の周りにレールを敷設したり、鶴ヶ島市が公園を併設したりしているという話しを聞き、行ってみることにしました。
関水金属来訪者向けの駐車場はありましたが、公園利用者向けの駐車場は無いようです。クルマの場合は周辺のコインパーキング等に停めることをお勧めします。
こちらが積水金属の社屋です。
こちらの社屋にはコッペル532型機関車が展示されていました。
どんな機関車なのかな?と調べてみると、西武5型蒸気機関車と呼ばれているもので、日本に輸入されたあとは西武鉄道に在籍していた車両です。この532号機は1922年製です。1973年に台湾から購入したコッペル社タンク機関車で、西武所沢車両工場で改造をしたあと山口線(おとぎ電車)に投入されました。しかし、山口線が新交通システムになったため、532号機は廃車になりました。532号機はユネスコ村に展示されましたが、同施設が1990年に廃園されてしまいます。
その後、532号機は1993年10月に31形客車4両(35 – 38号車)と一緒に北海道丸瀬布町(現遠軽町)に譲渡され、丸瀬布森林公園いこいの森に静態保存されていました。2023年に関水金属が引き取り、旭川市内の長谷川工作所で修繕を行った後2024年5月に埼玉県鶴ヶ島市のKATO Railway Parkに移動し静態保存、現在に至っています。
こちらが、工場の外周に敷かれているレールです。
このような来園者が休むことができるようなスペースもいくつかありました。
こちらは機関車などが保管されている車庫です。
この緑色の蒸気機関車は「0-6-0T “OLIVER” & “OLIVE”」と紹介されていました。
この機関車は1985年まで台湾の台湾糖業公司で仕事をしていましたが、その後、長野県の野辺山SLランドで日本一高いところを走る蒸気機関車362号として活躍しました。当初は台湾で活躍していたときと同様の姿で復元する予定でしたが、日本の安全基準の関係でそれまでのボイラーを修復して使用することが困難なことが判明したため、灯油ボイラーとディーゼル発電機を搭載する改造が行われています。野辺山SLランドが閉園したあとは積水金属に譲渡されました。小型の灯油ボイラーに換装し、後部に電源供給用の小型貨車「OLIVE(オリーブ)」号を連結しています。
こちらには、おとぎ電車の機関車と客車が映っています。
おとぎ電車(B13号)の運転席です。
このおとぎ電車の532号は西武鉄道の山口線で1950年の開通当初から活躍していました。山口線が廃止されて新交通システムに変わった後は、532号は大井川鐡道に譲渡されて千頭駅構内で走っていました。
車庫の奥には資材も置かれていました。
0-6-0T “OLIVER”の案内板です。
こちらはOSCARの案内板です。
こちらは、BILLYの案内板です。
こちらは、OLIVEの案内板です。
貴重な車両が集められて、丁寧に保管されているので、今後が楽しみです。
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