9月の第4土曜日に八王子市にある日野オートプラザに行ってきました。研修施設の日野自動車21世紀センター(シャノン21)に併設された日野自動車の企業博物館です。週末の営業日は非常に限られているので、公式サイトで確認することをお勧めします。入場料は無料です。
中央道八王子インターチェンジから国道16号線経由で約30分ほどのところにあります。無料の駐車場も併設されています。駐車場は手前側が来館者向け、奥側がセミナーなどの受講者向けですが、来館者向け駐車場がいっぱいのときには奥に係の方が案内してくれます。
公共交通機関の場合は八王子みなみ野駅から徒歩20分ほど、みなみ野5丁目バス停からは徒歩5分ほどです。
館内に入ったら長い廊下を通ってエントランスへと向かいました。
近代歴史文化遺産TGE-A型トラック
1階エントランスには近代文化遺産のTGE-A型トラックが展示されています。さすがに本物は残っていないようで、こちらはレプリカです。
大正8年に四屯自動貨車5台が完成して軍の試験にも合格、一方で同時期に輸入車で取り扱っていた米リパブリック製トラックを参考にした独自設計の直列四気筒ガソリンエンジン搭載のTGE-A型が軍用自動車補助法の資格検定試験に出願し合格、この法律が施工されてから初の軍用保護自動車になったとWikipediaで紹介されていました。
2階に受付があるので、エレベーターで2階へと行きます。
受付では人数と何処から来たか、初めてかどうか、交通手段などを記入します。そして、受付の前にはカフェ「シャノン」があるので立ち寄りました。営業時間はオートプラザと同じです。ラストオーダーは閉店30分前です。
カフェ シャノン
こちらがメニューになります。ドリンク、デザートのほか、パスタやカレーなどの軽食があります。
カフェの中はとても広いです。セミナーがあるときなどは、研修生のレストランなどにも使われるのだと思います。今回は奥の方へは行けないように区切られていました。
こちらは欧風ビーフカレーになります。具材はルーの中に溶け込んでいる様子です。
こちらはビーフカレーになります。こちらはかなり辛めの仕上がりです。
日野自動車のマークが付いたパンケーキも美味しかったです。
日野自動車の歴史
カレーを食べたあとは2階の展示フロアを見て回ります。売店では木でできた自動車のおもちゃなど気になる商品が売られています。
また、日野自動車の歴代の代表車両を精密な1/10の模型で展示されています。
日野自動車は明治時代から大正時代にかけてガス器具や電気器具を生産した東京瓦斯電気工業株式会社が母体となります。
第一次世界大戦のときは海外から薬莢の受注などで業容を拡大して、航空機用国産エンジンなども生産しています。
こちらはトラックの実際の運転席になります。長時間の運転でもドライバーが疲れないように工夫されています。
日野自動車の乗用車(コンテッサ)
続いて、メインの展示場となる1階へと降りていきます。まず驚くのは日野自動車の乗用車が展示されていることです。日野自動車といえば大きなトラックやバスの会社というイメージがありますが、以前は乗用車も作っていました。
日野自動車は1953年にルノーと提携して乗用車のノックダウン生産を始めています。ノックダウン生産とは製品の部品または半完成品を海外へ輸出して現地で組み立ててから販売する生産・物流の方式です。
1961年に日野自動車が完全に自社で開発した、コンテッサ900を発売しました。
乗用車はその後、1967年にコンテッサの生産を終了とともに乗用車製造から撤退しました。
ボンネットバス BH15
こちらは日野自動車が最後に製造したボンネットバス、BH15型ボンネットバスです。上毛電鉄が赤城山越えのために1966年に1両だけ導入しました。その後、1976年まで使用されていましたが廃車、保管という形になりました。その後、再活用しようということになり、当初は中ドアのみでしたが、前ドアと後ドアの2箇所に改造されて、主に前橋駅と前橋病院を結ぶ路線で活躍、1993年に上毛電鉄のバス事業撤退に合わせて引退しました。この後に日野オートプラザの開館に合わせてこちらに移されて保管・展示されています。前橋で活躍していた時には座席は前方を向いたものでしたが、こちらではロングシートになっています。
屋外展示施設
こちらは屋外展示になります。2010年から2015年まで排気量10リッター未満クラスで6連覇した日野レンジャーFTのほか、1961年型のTE11という当時の標準的なトラック、沖縄市の表示があるボンネット型の消防車、都留市で活躍した消防車、ディーゼルエンジンと電気で動くハイブリッド型の「HIMR」と呼ばれるバスが展示されています。
貴重な古い実物の車両が展示されていて、とても迫力がありました。
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