徳島鳴門の大塚国際美術館を見学

アオアヲナルトリゾートで一泊した後、車で10分ほどのところにある大塚国際美術館に行きました。

古代壁画から世界26ヶ国の190余の美術館が所蔵する現代絵画まで西洋名画を原寸大で1000余点展示している広大な美術館です。延床面積は29,412平方メートル、平成10年の開館時には日本で最も広い美術館でした。

教科書に出てくるような名画を原寸大で一気に見ることができるというのは凄いことだと思います。

ポカリスエットやボンカレーで有名な大塚グループが創立75周年記念事業として徳島県鳴門市に作りました。具体的には大塚オーミ陶業株式会社が持つ特殊技術によって世界中の名画が再現されています。

展示されているのは全てレプリカですが、非常によくできているほか、2018年の紅白歌合戦では米津玄師がレモンをこちらを会場にして生中継をしたことで話題になりました。

美術館と駐車場は500メートルほど離れたところにあります。今回は三連休初日で混雑が予想されるため、開館30分前の9時に駐車場へ行きました。

すでに大塚国際美術館の正面玄関前には長蛇の列ができていて、駐車場も開いていました。奥から順番に詰めて車を並ばせていきます。

駐車場からは無料のシャトルバスが出ています。バスはひっきりなしに往復しているので直ぐに乗ることができました。

開館時間の午前9時半が近づくと、観光バスが次々にきました。観光バスのお客さんも行列の後ろに並んでいき、列はとんでもない長さになっています。早めに開館してくれるのかと思ったら、その様子もありません。

午前9時半になったら開館しました。少しづつ列が進んでいきます。

館内に入ると長いエスカレーターが続きます。人が乗り過ぎると危ないためか、乗車にあたっては人数制限をしていました。

エスカレーターを降りたところが地下三階になります。地下三階から地下一階までは山の中になります。

こちらがシスティーナホールです。

システィーナ礼拝堂はローマ教皇の公邸であるバチカン宮殿にある礼拝堂です。

システィーナ礼拝堂は特に天井画が有名です。ミケランジェロはユリウス二世の命を受け1508年からわずか4年で礼拝堂天井に大フレスコ画を描きあげました。複雑な曲面で構成されたスパンドレルと呼ばれる天井と壁を結ぶ部分や微妙な反りを示す曲面を陶板で模造することは技術的に至難の業でした。

絵画はすべて陶板画というものです。陶器の大きな板の上に再現されている絵画です。変色や劣化に強くて、およそ2000年も長持ちするのだそうです。

この陶板画を作っているのは大塚のグループ企業である、大塚オーミ陶業株式会社です。展示にあたっては、著作権者や所有者の許諾を得て、現地調査で作品の隅々までを調べ上げ、転写紙を作成し、職人が丁寧に仕上げていくのだそうです。

陶板が出来上がったら所有されている方などに検品してもらい、これでオーケーが出たところで美術館に展示という段取りになります。

システィーナホールの片隅には米津玄師のLemonという曲のCDジャケットを形だった陶板画が展示されていました。

2018年の紅白歌合戦でこちらのホールが使われた記念の作品です。

館内を歩いていくと、どこもかしこも名画のオンパレードです。

こちらはエル・グレコの祭壇衝立復元です。

かつて、スペインのドーニャ・マリア・デ・アラゴン学院にはエルグレコの大祭壇衝立画がありました。しかし19世紀の初頭、ナポレオン戦争で破壊されてしまい幻の祭壇画となってしまいました。これを復元したものになります。

聖ニコラス・オルファノス聖堂の復元です。

聖ニコラス・オルファノス聖堂はビザンティン帝国時代に建てられた聖堂です。

秘儀の間です。

秘儀の間があるポンペイ遺跡の秘儀荘はギリシャから伝来された秘教「ディオニソス教」の信仰のために作られた建物でした。

ラファエッロのアテネの学堂です。

ボッティチェッリ、サンドロのヴィーナスの誕生です。

ピーテル・ブリューゲルのバベルの塔です。

地下二階には最後の晩餐が飾られている部屋があります。向かい合うように修復前と修復後の絵が展示されています。

修復前の作品についてはすでに本物はありませんので、非常に興味深い取り組みです。

こちらはレオナルド・ダ・ヴィンチのモナ・リザです。

なぜ、黒い服を着ているのか、装飾品を何もつけていないのはなぜか等、とても謎が多い作品です。絵の周りに立っていると、どこに立っていても視線が合っているような感覚がします。

フェルメールの作品も展示されています。こちらは牛乳を注ぐ女です。

真珠の耳飾りの少女です。

ひまわりです。

マネ、エドゥアールの笛を吹く少年です。1860年代のマネの代表作の1つです。陰影に乏しい少年の顔など切り抜いた色紙を貼り付けたような平面的な構図は当時としては異例でした。日本の浮世絵の影響を受けたとも言われています。

モネの日傘を差す女です。モデルの表情がほとんど分からないのは、人物を風景の一部として捉えて描いたからだと解釈されているそうです。

なんとなく、ジブリの「風立ちぬ」の光景も思い出します。こちらもパリのオルセー美術館に収蔵されています。

こちらがスタジオジブリの風立ちぬのポスターです。

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屋外展示ではモネの大睡蓮があります。その大睡蓮の近くには睡蓮の池がありました。

クロード・モネは43歳のときにフランス田園地帯にあるジヴェルニーに移り住んで以来、200点を超える睡蓮の作品を描きました。その集大成として晩年に描いた睡蓮の大作を国に寄贈し、パリのオランジェリー美術館で展示されています。そのうちの一室を原寸大で再現し屋外展示しています。

ジョルジュ・スーラが描いたグランド・ジェット島の日曜日の午後です。点描法を使ってパリ近郊セーヌ川の中州で夏の1日を過ごす人々を描きました。ポスト印象派の時代のフランス絵画を代表する作品です。シカゴ美術館に所蔵されています。

ミレー、ジャン=フランソワの落ち穂拾いです。

1856年から1857年にかけて、ミレーはとても貧しい生活をしていましたが、その時期に描かれた作品です。落ち穂拾いは刈り取りが終わった畑に落ちている糧を一粒一粒拾っていく作業でつらい作業です。本物はパリのオルセー美術館にあります。

こちらは同じくミレーの晩鐘です。こちらもパリのオルセー美術館に収蔵されています。

ゴッホは自画像を多く残しています。

フランシスコ・デ・ゴヤのThe Black Duchessです。1797年の油彩画になります。絵の中の公爵夫人はマリア・カヤタナ・デ・シルバ、アルバの第13公爵夫人です。

ムンクの叫びです。

なぜか、子熊。

一階には芝生の広場があります。

一階および二階はエスカレーターで繋がっていないので、階段またはエレベーターで上る形になります。したがって、地下と比べると、圧倒的にお客さんの数が少ないです。一階には、シャガールコーナー、ピカソのゲルニカなど、現代・テーマ展示が行われています。

途中で鳴門公園に外出して渦潮を見るなどもしましたが、全部で四時間ほどで回ることができました。

大塚国際美術館は入館料は3000円オーバーと非常に高いですし、展示されている絵画は全て本物ではないのですが、これだけたくさんが集まるとそれは圧倒的で、入館料以上、楽しむことができました。

【追記】

2016年1月に日本テレビ系列で放送されている「所さんの目がテン!」で大塚国際美術館が特集されていました。放送を見てみたのですが、本物の絵画を見ているとき以上に、大塚国際美術館で鑑賞をしていると「興奮」の信号が長続きするようです。原寸大で作られていることや間近で作品を鑑賞できること、名画が一堂に次から次へと出てくる点など、大塚国際美術館ならではの結果が測定されたのではないかと思います。

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