NHKの放送博物館というと、渋谷区神南の放送センターを連想してしまいますが、実は港区の愛宕山の上にあります。こちらにも、ラジオ放送を開始した当初に放送センターがありました。大正14年の7月にこの愛宕山の上からラジオ放送の本放送が始まりました。
当時は東京タワーは無かったので、放送センターそのものを高台の上に作って、送信用のアンテナとセットで建築する必要があったので、こちらの地が選ばれたのでしょう。
そして、NHK放送博物館は、1956年に、“放送のふるさと”愛宕山に開館しました。かなり歴史のある博物館です。
カーナビで住所「東京都港区愛宕2-1-1」を設定して現地に向かったのですが、愛宕神社入口という交差点で曲がった後で、「目的地に到着しました」と言って案内が終わってしまいました。
愛宕山の下をくぐり抜けるトンネルを通りつつ、愛宕山の周りをぐるっと回って、どうすれば愛宕山のうえに行くことが出来るのか観察してみると、どうも、先ほどの愛宕神社入口よりももっと手前に、細い山頂へと続く道が有るようです。この道を探り当てて上ってみると、放送博物館の前にたどり着きました。
NHK放送博物館の前は大きな広場になっているのですが、片隅に駐車スペースが、5台分ぐらいあり、そこにラフェスタを停めて、放送博物館の建物へと向かいました。こちらは入場料などは必要なく、そのまま入館することができます。
一階は「放送のひじまり」をテーマにしたフロアーで、「イ」と表示された昔のテレビ受像機がありました。画像は非常に荒いのですが、確かに文字を読むことが出来ます。テレビとしての実用性はありませんが、当時の実験としては画期的なことだったのだと思います。
このテレビは高柳健次郎 ( 1899-1990 )という人が研究開発したものです、1926年に「イ」の文字をはっきりとブラウン管に映し出すことに成功しました。走査線は40本です。
二階は「放送の歴史」です。ラジオ放送から初期の白黒テレビ放送、カラーテレビ放送、薄型テレビの普及まで一連のテレビ、テレビカメラが、社会の出来事の紹介も織り交ぜながら展示されています。
こちらはオープンリール式のテープレコーダーです。
こちらは昔のテレビカメラです。無茶苦茶に大きいです。
こちらは1964年に行われた東京オリンピックの頃の機械です。
昭和50年頃のテレビを見ていると、何だか昔の暮らしが懐かしく思えてきました。テレビのチャンネルはぐるぐると回すものだったことを改めて思い出してしまいました。
画面に映っているのは昔のニュースセンター9時のオープニング画面です。とても懐かしいです。
そう言えば、サンヨーのズバコンというリモコン付きのテレビがあったのですが、これはチャンネルを回すところにモーターがついていて、リモコンの信号でチャンネルがグルグルと回るかなり強引な商品もありました。さすがにこのテレビの展示はありませんでしたが、また機会があったらあのリモコンをさわってみたいものです。
そして、3階は「放送が伝えるもの」という展示になります。こちらは、色々な番組にまつわるものが展示されています。
たとえば、こちらは「ひょっこりひょうたん島」の人形です。
「できるかな」のゴン太くん
4階は「放送のライブラリー 紅白・大河ドラマコーナー」になります。
放送ライブラリーではNHKアーカイブスに登録されている番組を自由に呼び出して見ることが出来ます。子どもはずっと、忍たま乱太郎を最初の回から順番に食い入るように見ていました。
大河ドラマのコーナーは衣装などが展示されています。
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