八王子市にある都立滝山公園を散策しました。こちらには滝山城址があり、全国でも有数の中世城郭跡と言われている場所です。
今回、武蔵五日市から中央道の八王子インター方面に向けて車で走っていたのですが、いつもで有れば新しく出来たバイパスを走るところ、今回は旧道を走っていたところ、偶然、滝山公園の無料駐車場(滝山観光駐車場)を見つけたので寄ってみました。
バスだと京王八王子駅、またはJR八王子駅から戸吹行き、または秋川行きバスで「滝山城址下」下車です。
滝山観光駐車場は比較的広くて車がたくさん停められるようになっているのですが、この日は良く晴れていたせいか混雑していました。係の人の誘導に従ってしばらく待ち合わせスペースで待っていると、出て行く車があり、停めることができました。
ここから滝山街道を1分ほど南方向に歩きます。
滝山には三つの城址(滝山三城)があり、それぞれ滝山城跡、髙月城跡、根小屋城跡と呼ばれています。その中でも滝山城は大永元年(西暦1521年)に武蔵守護代の大石定重が築城し後に大石氏の養子になった北条氏照が拡張、改修してきたとされてきました。しかし近年の研究により北条氏照は由井領を支配していた大石綱周の養子になり浄福寺城に居住し、その後、永禄10年(1567年)までに滝谷城を築城して移転したと考えられています。
すると、脇道に入る道があるのでここで曲がります。
すぐ案内板がありました。この加住丘陵の山々を奈良の吉野山に見立てて平安時代の修験道の文化の名残もあることから、昭和46(1971)年度に、加住地域の住民と行政等が共に協力して桜(ソメイヨシノ、ヤマザクラなど)を植樹したことで、それから約50年の歳月の中で都内有数の桜の名所地となりました。私たちが行ったのは4月に入ってからで既に桜が散ってしまっていたので花見はできませんでした。ゴールデンウィーク頃にはヤマツツジが開花するので、そのお花見も良いそうです。
路地を歩いていくとやがて山道になります。滝山城が築かれた加住丘陵は東西に長く、北は侵食された急峻な断崖、南は谷戸が入り組んだ複雑な地形になっています。
周りは竹林です。
坂道を歩いて行きます。この辺の坂道が一番上りが急でした。大手口と考えられている天野坂からの堀底道は城兵が効果的に攻撃できるように工夫されています。
三の丸の案内がありました。
こちらの広場は千畳敷です。とても広くて広場のようになっているので、たくさんの人が遊んでいました。
虎口(出入口)の前方に設けた空間を馬出というそうです。馬出があることにより強固な守りになって、守備する城兵の出撃も容易になります。
中の丸の南側は二方向から攻め寄せられ敵が合流できる場所です。
こちらが中の丸です。とてもこちらも広いです。
中の丸の奥の方に行くと少しだけ眺望がひらけているところがありました。多摩川とその向こうに街が見えます。
こちらは本丸奥にある金比羅社付近から見た多摩川方面の眺望です。狭山丘陵や秩父方面を眺望できます。
続いて、本丸になります。中の丸から本丸へは規模の大きな空堀の上に橋がかけられていました。当時の橋はもう少し下に架けられていたと考えられています。中の丸に敵が押し寄せてきたら本丸側へ半分ほど橋を引き込むことができたのではないかと言われています。滝山城の最奥部分に位置して、城主が住んだ場所だと考えられています。
以前、埼玉県の荒川近くにある鉢形城を見たことがありましたが、そこと同じくらい見どころの多い城址だと思いました。
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