勝沼ぶどう郷駅前の勝沼鉄道遺産記念公園(甚六桜公園)と旧大日影トンネル遊歩道を散策

4.0
当サイトの記事には広告が含まれます

 ゆるキャン△シーズン3の桜の名所を巡る回で勝沼ぶどう郷駅近くの勝沼鉄道遺産公園(甚六桜公園)が登場していたので、6月の土曜日に行ってみました。駐車場は勝沼ぶどう郷駅の駅舎を正面に見て右手側にあります。また、駐車場からさらに進んでいくと鉄道遺産公園(甚六桜公園)があります。

 こちらの公園は甲府盆地や南アルプスを見渡せる高台にあります。ここよりも少し高いところには山梨では有名なフルーツラインという道もあります。JR中央線勝沼ぶどう郷駅の周辺には約1000本の桜があり、桜の季節には見事な風景が広がります。

今回が初めての訪問かと思っていたのですが、2011年にも来ていました。こちらでレポートしています。

 こちらが勝沼ぶどう郷駅です。

勝沼ぶどう郷駅

 時刻表です。1時間に1~2本の電車が来ます。

勝沼ぶどう郷駅

旧勝沼駅ホーム跡は甚六桜公園とは逆側にあります。

高台にあるので、ぶどうの丘などの景色がとても綺麗です。

遠くには南アルプスまで見えます。

中央線降雨防災の碑がありました。

中央本線は特に高尾駅から先は小仏峠や笹子峠といった山間地を走るため過去には幾度となく降雨災害に見舞われていました。そこで、平成12年および平成16年度から高尾駅から塩山駅にかけて降雨防災強化対策が行われました。

 残念ながら桜のシーズンではなかったので、花見はできなかったのですが、作品の中でも登場した電気機関車はじっくりと見ることができました。

EF64 16

展示車両は塗装などが傷んでいることも多いですが、こちらのEF64はとても綺麗です。調べてみると、2021年に目標金額300万円で寄付を募ったところ、目標を上回る424万円が集まり、2022年に塗り替えが行われていました。2024年には内部見学会も開催されています。

EF64型電気機関車は1964年に国鉄が開発した勾配が厳しい山間部用に作られた電気機関車です。この18号機はこの中央本線で長らく貨物列車を牽引する機関車として運用されていました。

こちら側には勝沼駅のホームはなかったと思うのですが、ホーム跡がありました。短いホームなので、乗務員の乗り降りなどで使われていたものでしょうか。

そのまま公園を奥に行くと行き止まりになりますが、ここからは川(大久保沢)の向こう側に橋台、左手側には川を流すためのトンネル(河川隧道)のレンガ積みが見えます。本線のトンネルと同じ材料、同じ工法で作られているというのが、大変に興味深いです。

線路はこの川を渡ったところで終わっていたようです。スイッチバックになっていたので、ここが終端だったのでしょう。

スイッチバックは複線化に伴い1968年に廃止されました。

大日影トンネル遊歩道へと向かってみました。この区間の中央線が使っていた開通当時のトンネルは1997年に路線が変更されたため現在は使われていません。(複線化されたあとも1997年までは下り線用のトンネルとして利用されていました)

そのうちの一つ、大日影トンネルについては遊歩道として開放されています。開門は9時、閉門は16時、約1.4Kmあるので片道約30分、往復で1時間程度必要です。

トンネル内部は年間を通じて温度は6度から14度、湿度は45%か65%になっています。この日は外の気温は30度ほどになっていたので、とてもトンネルの中は涼しく感じました。

大日影トンネル遊歩道の横には新しい中央本線の上下線の線路があります。特急列車が駆け抜けていきました。

トンネルの内部はレンガの上からモルタルのようなものが塗られていたようで、一部剥がれています。

途中、何箇所にも退避スペースがありました。トンネル内で列車が走っていると、保守されている方が列車に接触してしまうため、待避スペースに隠れて列車が行き過ぎるのを待ちます。

退避スペースには大中小の3つのサイズが有りました。下の写真の左側が小、右側が大です。(2段目の右側が中サイズです)

このトンネル、午後4時になると両端のゲートが閉鎖されるのですが、同時に両方を閉めると閉じ込められてしまう人が出るかもしれません。

どうやって安全性を確保しているのか考えていたのですが、15時30分ごろに自転車に乗った係の方がトンネルの中間地点付近ですれ違ったことで方法が分かりました。私たちは車が置いてある勝沼駅方面に向かって歩いていたのですが、「午後4時に門を閉めるのですが、引き返すことは無いですよね?」と確認されました。

係の方は勝沼駅側からトンネルを東に向かい、午後4時になったらゲートを閉めて、さらに自転車に乗って勝沼駅方面に戻りつつトンネル内に人が取り残されていないことを確認、勝沼駅側のゲートを閉めるという運用をされているようです。

大日影トンネル遊歩道

コメント