先日、浜名湖に観光に行った際に、天竜浜名湖鉄道の天竜二俣駅で実施されている転車台&鉄道歴史館見学ツアーに参加しました。
平日は13時50分からの1日一回、土日祝日は午前10時50分からと午後1時50分からの1日2回実施しています。チケットは当日券のみで予約はできません。ツアーの全行程は45分ほどです。
今回は土曜日の午後1時50分からの回に参加しました。大人350円、小人100円です。天浜線の列車を利用した人は大人250円に割引されます。
窓口の前に自動券売機がありますが、転車台ツアーの券は自動券売機にはありません。窓口で購入します。
予約不要で時間までにお金を払って改札口の前に行けば参加できるようですが、人数の制限もあるようなので、少し早めの午後12時半には天竜二俣駅に行きました。
天竜二俣駅に向かって左側に70台ほどの車を停められる砂利敷きの無料駐車場がありますので、そちらに車を停めました。
駅の近くにある十文字屋という定食屋さんでランチを食べ始まるのを待ちました。
午後1時半過ぎに改札口に行ってみると、すでに係の人が案内を始めていました。お客さんもたくさん集まっています。やはり、子ども連れのお客さんや撮り鉄の人が多いようです。
午後1時50分、上りと下りの列車の改札が終わったあと、ツアーが始まりました。ガイドさんの説明に従ってついていきます。全部で25名ほどの人が参加していました。
こちらがチケットになります。
奥には、ゆるキャン△ラッピング列車が停まっていました。
こちらは、エヴァンゲリオンのラッピング列車です。
天竜二俣駅は昭和15年に建築されました。ホームと上屋は国の登録有形文化財に指定されています。
静岡新聞ではこのように紹介されています。「天竜二俣駅の転車台や扇形車庫などの施設は、築80年を越え、国登録有形文化財に指定されている。それらの一部が同作の主な舞台となる「第3村」のモデルとして登場。傷ついた主人公が再起する重要な場として描かれる」
ラッピング列車は引き上げ線に回送されてきました。
エヴァンゲリオンのラッピング列車の横にある道を歩いて、転車台へと歩いていきます。
こちらは、まだ国鉄二俣線だった時代に蒸気機関車が走っていた時に使われていた給水塔です。ここに沢山の水を貯めて、高いところから勢いよくC58に吸水していました。
揚水機室からくみ上げた水が六本のコンクリート造脚部の上にある外径6.0メートル、内容量70トンのコンクリート造貯水槽に貯められます。C58型蒸気機関車は1両で14トンの水を使用していました。
脚の内側にはポンプや配管の一部が残っていますが、現在は水はタンクの中に貯められていません。洗車機の水はすぐ近くにある近代的な浄水設備を使って水を供給しているそうです。
貴婦人と呼ばれたC58型蒸気機関車も天竜二俣駅近くに保存されています。
こちらも国鉄時代から使われている古い建物です。昭和15年ごろの建築です。間をすり抜けるように歩きます。向かって左側が事務室、右側が休憩室,湯沸所,青写真室,便所などが並んでいます。
蒸気機関車が使われていた頃は機関士さんや整備をしていた人が煤で汚れてしまったため、お風呂で身体を洗っていたそうです。当時使われていたお風呂です。
中央に大浴槽,隅に小浴槽が配置されていて,周囲を湯が巡るようになっています。老朽化により建物の中に入ってみることはできませんが、窓越しから見ることができます。
今も鉄道を守る皆さんが周辺の建物を実際に使われているので、困難なことだと思いますが、結構広い浴室なので、もしこの辺で温泉を掘り当てて、一般に開放できたら流行るのではないかとも思いました。
転車台の前までやってきました。
水と石炭を積む部分を機関車の後ろに携えた大型のテンダー型の蒸気機関車は運転席から後ろがみえにくいのでバック運転には適していません。従って、転車台で蒸気機関車の向きを変える必要があります。
逆に現在の天浜線で使われているような気動車は車両の両端に運転席がありますので、終点に着いたら運転士さんがしゃりょうの逆側に行けば折り返し運転ができます。従って、現在は転車台はほんとうは必要ありません。
しかし、天浜線では列車の向きを回転させる目的ではなく、列車を扇形機関庫や整備用の車庫に列車をしまうために用いられています。
現在の転車台は電気を動力にして回っていますが、昔は手動で回していたとガイドの方が解説されていました。現在の気動車は約30トンですが、蒸気機関車は倍の60トン以上あったそうです。
こちらが扇形機関庫です。上から見ると扇形をしているので、扇形機関庫と呼ばれます。
転車台の上に花がらの列車がやってっきました。
転車台の上に前の台車が乗る時に、「ガチャーン」というかなりおおきな音がします。
花のリレープロジェクトの車両です。
ちなみに大井川鉄道が新金谷駅に転車台を新設した際には、9000万円もの費用がかかったそうです。天竜二俣駅にあるこちらの転車台も歴史が古いためいつ壊れてもおかしくありません。しかし、新設するだけの予算を組むのは大変なことなので、壊れた時に部品をとるために予備の運転台を取り寄せて、いざというときのために準備しているそうです。
現在の扇形機関庫は4台分ですが、昔は6台分の大きさがありました。第二次世界大戦の時期に建設されたため、鉄が貴重だったため、木造の構造になっています。
天浜線はラッピング列車が多いので、オリジナルの色を忘れてしまいますが、こちらがオリジナル塗装です。
エヴァンゲリオンにこちらから見たシーンがあったそうです。
このあと鉄道歴史館の見学になります。長くなってきたので、次のエントリーで紹介します。
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